公益財団法人 地球環境戦略研究機関
理事長 武 内  和 彦

公益財団法人 地球環境戦略研究機関
国際生態学センター
センター長 鈴 木  邦 雄

 訃       報

 当財団国際生態学センターの終身名誉センター長の宮脇昭が、2021年7月16日に93歳で永眠いたしました。ここに生前のご厚誼に対し深く感謝するとともに、謹んでお知らせいたします。

氏 名 宮 脇  昭
逝去日 2021年7月16日(享年93歳)

 

【略 歴】 

昭和3年 (1928) 岡山県に生まれる
昭和27年 (1952) 広島文理科大学生物学科卒業
昭和33~35年 (1958~60) 西独植生図研究所研究員
昭和36年 (1961) 広島文理科大学より理学博士号
昭和36~37年 (1961~62) 横浜国立大学講師
昭和37~48年 (1962~73) 横浜国立大学助教授
昭和48~平成5年 (1973~93) 横浜国立大学環境科学研究センター教授
昭和60年~平成5年 (1985~93) 横浜国立大学環境科学研究センター長併任
平成5年4月~ (1993.4~) 横浜国立大学名誉教授
平成5年4月~平成25年3月 (1993.4~2013.3) (財)横浜市緑の協会特別顧問
平成5年10月~平成19年3月 (1993.10~2007.3) (財)国際生態学センター研究所長
平成19年4月~平成28年3月 (2007.4 ~ 2016.3) (公財)地球環境戦略研究機関国際生態学センター長
平成28年4月~        (2016.4~            ) (公財)地球環境戦略研究機関 国際生態学センター 終身名誉センター長

経歴、活動内容、受賞歴は、こちらをご覧ください。
※通夜・告別式は、近親者のみで執り行われました。
※誠に勝手ながらご香典ご弔問はもとより、ご供花、ご供物の儀は固く辞退申し上げます。

 

【宮脇先生を偲んで】

宮脇昭先生は、1993年に横浜国立大学を定年退職され、財団法人・国際生態学センター(JISE)の所長に就任されました。2007年にJISEが財団法人・地球環境戦略研究機関(IGES)に統合されてからは、IGES-JISEのセンター長として、環境保全と修復に向けた植物生態学の研究ならびに国内外での植樹活動を精力的に進められました。宮脇先生の活動は、国内外で高い評価を得ており、「紫綬褒章」(1992)、「ブループラネット賞」(2006)、「KYOTO地球環境の殿堂」入り(2014)などを受賞されてきました。
宮脇先生に初めてお目にかかったのは私が大学院生の時でしたが、1990年に国際生態学会議(INTECOL)が横浜で開催された際には、事務局長であった宮脇先生のもとでお手伝いをさせていただき、国内外の著名な生態学者とお話しする機会を与えていただいたことを感謝しております。
体調を崩された2016年以降は、IGES-JISEの終身名誉センター長として後進の指導に当たられてきました。この度のご訃報に接し、心より宮脇先生のご冥福をお祈り申し上げます。

公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)理事長 武 内   和 彦

 

  その土地本来の植物による「ふるさとの森づくり」を提唱されてきた宮脇昭先生は、公害が社会問題となった1970年代以降現在まで、常に将来を見据えた研究とその成果の発信を続けてきました。『植物と人間』(NHK出版会)を刊行された1970年以降、植物社会学の視点から行政団体、企業、民間団体等の森づくりの指導を行ってきました。現在では、50年余に及ぶ実践活動により、国内外各地に「宮脇の森」がすくすくと育っています。今後も、宮脇哲学を具現化する森づくりが続けられると信じています。
 個人的には、大学を卒業してから休日もなく、宮脇先生の研究室、そして深夜までご自宅でご指導を受け、お世話になったことを深く感謝しております。多忙な日々であっても、朝夕に研究室でお仕事をされる、ひたむきさから多くのことを学びました。また、小生が横浜国立大学の学長に内定した時に、最初に宮脇先生からお祝いの連絡をいただいたことが強く印象に残っています。先生のご生前のご功績とお姿をお偲びし、悲しみ絶えません。安らかな旅立ちでありますよう、心からお祈り申し上げます。

公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)国際生態学センター センター長 鈴 木  邦 雄

 

【本件に関するお問い合わせ】:公益財団法人 地球環境戦略研究機関 国際生態学センター  jise@iges.or.jp